iPhone
iPhone(iOS)の設定にある「Appのバックグラウンド更新」とは何か
iOSの「設定」→「一般」の中に「Appのバックグラウンド更新」というものがある。
Appの自動更新(自動アップデート)と混同しそうになるネーミングだが、自動更新ではない。(ちなみに自動更新の設定はこちら)
これをOFFにするとバッテリーが節約できる云々という文字があるので、ついやりたくなるがこれをするとトラブルの元になることがある。
Appのバックグラウンド更新とは何の設定をしているのかというと、バックグラウンドに回ったアプリのコンテンツ(現在表示されている内容)を最新のものに更新するかどうかということだ。
別の言い方をすると「バックグラウンドに回ったアプリが、そのまま動き続けるようにするのか、しばらく経つと止まるようにするのか」ということだ。
では「バックグラウンド」とは何か。
例えば、天気予報アプリがあったとして、それを起動したらそこに4月10日の天気情報が表示されていたとする。
この状態のとき天気予報アプリは「フォアグラウンドにある」という。
ここでホーム画面や別のアプリ画面に切り替えたとき(またはiPhoneがスリープ状態になったとき)、天気予報アプリは「バックグラウンドに回った」という。
このとき、天気予報アプリのバックグラウンド更新がONになっていると、このアプリは定期的に最新の天気情報を取得しにいく。(目には見えないが)
次の日、4月11日になったときに天気予報アプリを起動したとする。
バックグラウンド更新がONになっていればこのとき瞬時に4月11日の天気予報が表示されるのだが、OFFになっていると4月10日の情報のまま表示され、4月11日の情報に切り替わるまでしばらく時間がかかるようになる。
天気予報などは大した問題にはならないが、地図アプリのナビゲーション機能を使っているときなどは、スリープ時に現在地の取得が止まったり進んだ場所周辺の地図読み込みが止まったりして、ナビとして使い物にならなくなってしまうことが多い。
DropBoxなどでiPhone内の写真をスリープ中にクラウドにアップロードさせておきたい場合も同様で、バックグラウンド更新がOFFになっていると途中でアップロードが止まってしまう。
しかし、コンビニやハンバーガー屋のアプリなどは、使うときだけ動けばいいのでOFFにしても差し支えないはずだ。
アプリに応じてON/OFFを使い分けるのが好手だ。
ちなみにバックグラウンドに回ったアプリの動作(更新)が停止するタイミングは、バックグラウンドに回ったその瞬間ではなく、しばらく経った後になる。
iPhoneはiOS4からマルチタスク対応になったが、この時はバックグラウンド更新のスイッチはできず、Apple純正の一部のアプリ以外は全て、バックグラウンドに回った約10分後に停止する仕様になっていた。
そのため現在のバージョンでも、バックグラウンドに回ってから約10分後に停止するようになっているようだ。
そのタイムラグがあることや、アプリの中にはこのスイッチを無視して動き続ける処理があるもの(例えば音楽再生アプリなどはスペアナの動きや再生時間の更新は止まっても、音は流れ続ける)が存在することで、バックグラウンドに回ったからといって期待した動きにならないことも多々ある。
この機能をOFFにするとバッテリー節約にはなるものの、代償としてiPhoneが期待通りに動かなくなってしまうことがある、ということを理解した上でOFFにしないとトラブルの元になることがある。
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